今までは我が国は島国であることから、他の国の風土病などにはあまり注意をしていませんでしたが、

近年の貿易自由化に伴い人の行き来ばかりではなく食材の大量の輸入もこれらの侵入を容易に許すことに

なっています。

それは適切な衛生管理がされていない海外からの食材の輸入にも繋がっていることから、現在、我が国の

食品危害要因は現実には非常に多くなっていると言えます。つまり、島国と言う概念がなくなり、自由に

物流が出来、人も行き来できると言う状況があるいじょう、考え方は大陸と同じでなければなりません。

従って、われわれが日々営んでいる食生活は、心情も習慣もほとんど同じであった信頼できる国民間の物

流は半分以下になり、心情も習慣も異なる国からの食材が主流を占めることから、食材の衛生的品質管理

は非常に難しく、今後も多くの危害が潜んでいると言うことになります。

食材の物流は現在ではグローバル化の中で行われており、個人が食材の安全を確認して選択できるような

状況はなかなか難しいといえます。われわれが毎日食べている食材の半分以上が海外に依存するようにな

って約20年がたち、改めて海外の食材がどれだけ衛生的な管理がされているのか、また、それらの食材が

わが国にもちこまれるときのチェックは充分なのかなどについても考える必要があるのではないかと感じ

ています。世界で最も衛生的な国ニッポンを維持していくということはこれからまだまだ多くの問題を解

決していかなければなりません。

最近ではトレーサビリティーという言葉が使われるようになり、一部の食材についてこれが実施されるよ

うになっていますが、我々はカタカナに弱い国民なのか、この言葉を聞いただけでその食材が安全なもの

であると勘違いしてしまうようです。スーパーでこの牛肉の生産者はこの人です、あるいはこの野菜の生

産者は私ですと写真が出ているだけで安心できるということは、まだまだ日本国民は信頼し会っているの

だなと変に安心します。

しかしこのトレーサビリティー自体は決して安全の保証ではなく、見えなくなった生産者の所在を明らか

にしただけだともいえます。実際に我々が食べている食材をトレースするとそのほとんどが海外であり、

顔すら確認できません。従って現実にその生産者が高いレベルの衛生管理をしているかどうかはなかなか

わからないのが実情といえるでしょう。私たちの食生活をさらに向上させていくということは、このよう

な原料食材の衛生管理をどこまで出来るかということかもしれません。

                                     食品・環境安全ネット事務局 池亀公和