今年も例年通りノロウイルスの季節となりました。昨年は比較的ノロウイルスの食中毒が少なかったとい

われていますが、平成20年は事件数が303件に対して21年は288件ですから特別少なかったとは

言えませんね。ここ数年毎年全国で300件前後の発生がみられています。

以下の国立感染症研究所のグラフを見てもわかるように、冬場にかけては圧倒的に多くこの食中毒が発生

しています。

食品を取り扱う業者の皆様にとっては、これは大変に重要な問題です。食中毒事故を出してしまっては、

各自治体のホームページで公表されてしまいます。

現在、盛んに手洗いが基本であるということから、施設の入り口にインフルエンザ対策と同じようにアル

コールを置いているところもあります。しかしながら、実際は各従業員に注意をするだけで、各施設にお

いてこれといった対策がないのも事実のようです。

ノロウイルスの発生原因は、今ではその多くが二次汚染となっています。つまり、トイレから持ち出して

、お客様に提供する食材に触れ、事故につながるケースです。正確なデータはないにしても、健康な人で

も約1割前後の人が便の中にノロウイルスを持っているといわれています。つまり、トイレにおける対策

をしっかりしておけば、かなりのリスクが軽減されるということになります。

文部科学省では、学校給食の衛生基準に給食従事者が使用するトイレの個室には、手洗い場を設けること

になっています。つまり、用を足した後には、手指にノロウイルスが付いていることが考えられるため、

パンツやズボンそしてドアノブを触る前に手を洗うことによって、トイレから外にノロウイルスを出さな

いという対策です。ノロウイルスは、人の小腸でのみ増殖するウイルスですので、便の中には10の

10乗個という莫大な数が存在しています。したがって、その便を拭く動作の中で手指に汚染すること

が考えられるのです。ノロウイルスの感染はわずか10個程度でも成立するようですので、それを持って

トイレから出ない対策を立てることは、重要なことですね。

しかしながら、この対策は学校給食の対象者は小児であるということで、食中毒のほとんどが小児である

ことから、食品を提供する対象が小児であるときはこれに準じた対策が必要ですが、原料生産や、一次加

工製品の現場などではここまで必要はないですね。

危害分析を適切に行って、適切な対策を立てることが大切です。

 

食品・環境安全ネット  http://shokunoanzen.net