(2010年11月16日更新情報)

米国疾病予防管理センター(CDC)は、アリゾナ、カリフォルニア、コロラド、ニューメキシコおよびネバダの5州の公衆衛生当局、食品医薬品局(FDA)および農務省食品安全検査局(FSIS)と協力し、複数州で発生した大腸菌O157:H7感染アウトブレイクの調査を行っている。この大腸菌O157:H7は、PulseNet(食品由来疾患サーベイランスのための分子生物学的サブタイピングネットワーク)のデータベースに報告されたことのない稀な株である。
5州から患者37人が報告され、内訳はアリゾナ(19人)、カリフォルニア(3)、コロラド(10)、ニューメキシコ(3)およびネバダ(2)である。発症日は2010年10月16日~27日、年齢範囲は1~85歳で中央値は16歳である。現時点で入院患者15人、溶血性尿毒症症候群(HUS:hemolytic uremic syndrome)患者1人が報告されており、死亡者の報告はない。
ニューメキシコ州保健局の検査でスーパーCostcoから購入した未開封ゴーダチーズ(Bravo Farms Dutch Style Gouda Cheese)の1パッケージからアウトブレイク株と同一の大腸菌O157:H7が検出された。また、患者2人の各家庭からCostcoで購入した同ブランドのゴーダチーズの開封済み製品を2検体採取して検査を行ったところ、アウトブレイク株と同一の大腸菌O157:H7が検出された。別の患者2人の各家庭からもCostcoで購入した同製品の開封済み2検体を採取して検査を行ったところ、初期検査で大腸菌O157:H7汚染が示された。現在、検査機関がこれらの結果を確認するため追加検査を行っている。
現在行っている追加調査は次のような内容である。
・アウトブレイクに関連している可能性がある新たな患者探索サーベイランス
・感染源の可能性がある食品の汚染を確認するための食品の採取と検査
・患者への聞き取り調査、食品の購入情報、疑いのある製品の加工・製造・流通の状況から収集した疫学的手掛かりからの追跡調査
・流通経路において汚染が発生した可能性のある場所の調査
現在得られている情報にもとづくと、10月5日~11月1日に上記5州のCostco Warehouseで開催されたチーズのイベント(cheese road show)で、試食と販売用に提供された複数種のチーズのうち1種の喫食に、疾患との関連が認められた。このチーズは、Bravo Farms社(カリフォルニア州Traver)が製造したBravo Farms Dutch Style Gouda Cheese(Costco Item 40654)である。

http://www.cdc.gov/ecoli/2010/cheese0157/index.html              国立医薬品食品衛生研究所