食品工場の微生物検査施設と検査員

 

食品工場などにある検査施設は、規模や、検査レベルなど様々ですが、中小企業の検査施設

 

についてはその差が非常に大きく感じます。

 

 検査施設の規模については、ほとんどがその会社の規模に比例していますが、中には会社

 

の規模にしてはかなり検査室に力を入れているところもあります。

 

しかしながら、これらの多くの微生物検査室を見ると、そこから出てくるデータに非常に大

 

きなばらつきがあることが分かっており、全く適切ではないデータを頼りに?作業している

 

ところが意外に多いいことには驚きます。

 

 表は、数社の食品工場にある検査室の精度管理を行った結果の表ですが、、このように検

 

査室によって同じに出るはずの一般生菌数が300以下/gから100,000/gまでの幅があり、全

 

く正規分布を示していません。

 

 これらの事実は、多くの食品会社の検査室で見られていることが考えられますが、実際に

 

は培地上での大腸菌や黄色ブドウ球菌さらにサルモネラなどの判別も出来ていないところが

 

多く存在しているのも現状です。

 

 つまり、多くの食品工場では、検査室から出てきたデータをほとんど無

 

視しているか、または誤ったデータを基に品質管理にフィードバックをし

 

ていることが考えられます。

 

 この原因の一つは、食品工場に中での微生物検査を検証結果として利用する仕組みがない

 

ことと、検査員の教育が出来ていないまま現場で採用してしまっていることが大きな要因と

 

言えます。検査員の多くは、市販の本を基に検査に興じていますが、本だけではとても検査

 

が出来るレベルにはなれないでしょう。せっかく検査室を設けても、その施設にかけた経費

 

と人件費はまったくむだになっているのです。

 

 食品の安心安全を考えるばかりではなく、工場における無駄の削減にもつながることです

 

ので、是非食品工場での微生物検査についてもう一度見直すことが大切だと考えます。

 

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                              食品・環境安全ネット事務局  池亀 公和