食品工場におけるPRPのPRP

 

 中小企業が中心となっている我が国の食品産業において、多くの食品工場には微生物検査室であったり品質

管理室または品質保証部などその呼び名はさまざまであるが、その工場の衛生管理、品質管理を任されている

部門がある。

 このように、多くの食品工場に微生物検査室などが存在する要因は、昭和54年に当時厚生省から出された

通達の「弁当総菜の衛生規範について」において、施設設備の項目の中で、施設内には、微生物等について検査

を行うための検査設備を有することが望ましい、としていることである。これにより、各中小の食品工場にお

いても微生物検査室を設けることとなってきた。

 したがって、中小の工場では一般には検査室と言っていることが多く、大手になると検査室と品質保証部が

別の組織になっていることもある。このように、それぞれの工場では、自分たちが製造した食品製品の安心と

安全を守るための組織体制となっているのだろうが、果たしてその組織体制は本当に効果的に機能しているの

だろうか。

 会社の中でどうすれば最も良い品質管理体制が出来るかというのは、これが一番いいというような形はない

が、組織を形作るときには、社員それぞれの適材適所があるように、品質管理のリーダーがどの様な人物かに

よって考えなければならない。

 小生はよく人材を機関車タイプと貨車タイプがあると説明しているが、どんなに多くの荷物を収容できる能

力があっても、貨車が車両の先頭では前に進むことはできない。しかしながら、人事はそう簡単には適材適所

とはいかないものである。そこで、リーダーが機関車タイプであってもその馬力が小さければ大きな車両を引

っ張ることはできないため、その組織は小さくしておかなければいずれは止まってしまうことになるのだ。こ

のようなときは、検査室と品質保証室を分けたほうが効果的に機能することが考えられる。人材には上で記し

たように、機関車タイプと貨車タイプとはいってもその能力はさまざまであることから、それを見極める経営

者の精度が大切である。

 経営者は、以上の様なことを考えて、自社の品質管理体制を構築していくことから始めなくては、どんな食

品安全管理システムを構築したとしても、結局は効果的には機能しないことになる。

 食品安全管理システムを構築するときには、その前提条件プログラム(PRP)が必要であるが、さらにそ

の前に実施しなくてはならない大切なプログラムがあることを忘れてはいけない。

                                食品・環境安全ネット  事務局 池亀 公和