コラム: 生食用レバーの規制是非検討
2011年6月30日(木)
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生食用レバーの規制是非検討 厚労省審議会
焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件を受け、生食用牛肉の罰則付き衛生基
準を検討する厚生労働省の審議会の初会合が28日開かれ、肉だけでなく、内臓のレバーについ
ても、生食の規制の是非を検討することを決めた。
厚労省によると、肉は表面を削り取る「トリミング」をすれば食中毒の原因となる菌を取り除
くことができるが、レバーは中心部まで菌で汚染されている場合がある。今後の議論次第では、
飲食店での生レバーの提供が禁止される可能性も出てきた。
この日の会合では複数の委員が「生レバーが原因の食中毒が相次いでいる。何らかの規制が必
要だ」と主張。一方で、食肉の基準づくりを優先させるべきだという意見も出た。
牛レバーについて厚労省は「生食用としての提供はなるべく控えること」と都道府県に通知。
トリミングなど適切な処理をすれば生食を認める牛肉とは区別しているが、実際には飲食店など
で広く提供されている。
基準づくりにあたっては、対象を牛に限定することを確認。馬肉の安全性は現状でも十分に確
保されていると判断した。
毎日新聞 2011年6月29日 10時18分
牛刺し用の牛肉は「トリミング」をすれば大丈夫と言っているが、トリミングで細菌の絶対数
は減少するかもしれないが、その減少率はほんのわずかでしかない。
トリミングの仕方によっては全く減少もしない。
何かというと製造・販売を規制するような短絡的対策ではなく、おいしく食べている方たちの
ことも考え、お店と顧客間でのリスクコミュニケーションを徹底させるなど、意味のある議論を
行っていただきたい。
食品・環境安全ネット事務局 池亀公和
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