May 24, 2011  米国農務省食品安全検査局(USDA FSIS: Department of Agriculture, Food Safety and Inspection Service)

 米国農務省(USDA)は、豚肉、ステーキ、ローストおよび骨付き肉を安全に加熱するための

推奨事項を更新する。今回の変更では、すべての塊肉について、料理用温度計で肉の最も厚い

部分の温度を測定して145 °F(約63℃)になるまで加熱し、切分けまたは喫食前に肉を3分間

置いておくこと(rest)を推奨している。

牛、子牛、子羊、豚などのひき肉は160 °F(約71℃)での加熱が必要で、加熱後に置いておく

時間(rest time)は必要ないため、今回の変更はこれらのひき肉には適用されない。鶏や七面

鳥のひき肉を含めたすべての家禽肉製品については安全な加熱温度は165 °F(約74℃)で変更

はない。

USDAは、豚塊肉の安全な推奨加熱温度を160 °Fから145 °Fに引き下げ、3分間の肉を置いて

おく時間を追加する。牛、子牛、子羊の塊肉については、安全な加熱温度は145 °Fのまま変わ

らないが、USDAは今回、調理に関する推奨事項に3分間肉を置いておくことを追加している。

生の豚肉、ステーキ、ロースト、骨付き肉は145 °Fまで加熱し、3分間置いておくことで、肉

を微生物学的に安全な最高品質の製品に仕上げることが期待できる。


◎なぜ肉を置いておく時間が重要なのか?

肉を置いておく時間(rest time)は、グリルやオーブンなどの加熱調理器具から取り出した

後に、製品が最終到達温度を持続する時間である。肉が熱源から取り出されてから3分間は、

肉の温度が一定に保たれるか上昇し続け、病原体を死滅させる。米国農務省食品安全検査局

(USDA FSIS)は、豚の塊肉について、145 °Fまで加熱して3分間置いておく方法と、160 °

F(従来の推奨温度)まで加熱し置いておく時間を取らない方法とで、安全性が変わらないと判

断した。加熱に関する新しい助言は、連邦政府検査済みの食肉施設で製造された加熱済み食肉製

品に適用されている基準を反映しており、肉を3分間置くことで病原体の量を安全に低減できる

とされている。

◎加熱済み豚肉の外見

歴史的に、消費者は豚肉のピンクの色を見て加熱不十分の証拠であると判断してきた。生の豚肉

を145 °Fまで加熱して3分間置いたものは、まだ肉がピンク色であっても安全に喫食できる。ピ

ンク色は加熱方法や添加材料などのその他の要因によって生じる可能性がある。塩漬け豚肉(塩

漬けのハム、ポークチョップなど)は加熱後もピンク色のままであることが多い。

肉の外見は、安全性と危険性を判断するための信頼できる指標とはならない。消費者が、公衆衛

生上懸念のある病原菌が死滅するのに十分な温度まで肉が加熱されたことを確認する方法は、料

理用温度計を使用することのみである。豚肉を含め加熱済みの塩漬けされていない赤身肉はすべ

て、内部が安全な温度に達していてもピンク色の可能性がある。

                                       国立医薬品食品衛生研究所より