根本的な解決策がとられていないそのもっとも顕著なのが病院食と学校給食だといえます。

もちろん現在では大変立派な衛生管理システムが整った施設も多くなってきたことは事実で

あり、喜ばしいことではありますが、最も食中毒になり易い対象である小児や病人がいる

施設の衛生管理についてはまだまだ徹底した管理が出来ていないのが実情です。

国は最も食中毒になりにくい食材(乳製品や食肉製品など)に対しては【総合衛生管理製造

過程】という認証制度を設けましたが、本来はもっとも食中毒になり易い人たちが食べなけ

ればならない食材に対しての認証制度を立ち上げるべきではないかと考えます。

食中毒になる患者のほとんどは小児や病人であり、時には死にいたることもあるのです。

 わが国の食中毒について真剣に考えるのであれば、学校給食と病院給食に対する認証制度を

徹底させることでしょう。

また、最近では食育ということが盛んに言われるようになってきました。食材のルーツが

どうなっているのかをほとんど理解していないまま毎日食事をしていても、食品の安心安全

などということすら理解できていません。

 将来的には、食料確保と食品衛生を正しく理解していかなければ、食料の確保や安心安全

などということを議論することもできません。したがって小学校では食育として野菜や穀類

の生産にかかわる授業時間を設ける必要があります。ここではなぜ農薬などが必要なのかが

議論でき、それぞれが食料について身をもった経験から、安全で効率的な農業の営みについ

て議論が出来、その結果その時代に最も合った農業を営むことが出来るでしょう。

 さらに、中学生には鶏、豚、牛などのと畜場を見学させるべきでしょう。これらの作業が

どれだけ衛生的に管理され、またどれだけ貴重な食材かが身を持って感じることが出来るは

ずです。そうして、われわれの意識が食料の確保と衛生管理がどの様にリンクするのかが理

解できてくると、無駄な食料の取り扱いや行き過ぎた衛生管理がなくなっていくのだと考え

ます。

                                                                                   食品・環境安全ネット事務局 池亀公和